海外に旅行や留学、転勤するときに気になるのは「治安」と「差別はあるか」ですよね。
そこで海外を長期旅行で2年弱、計30ヵ国を訪れたことのある私が、海外での差別体験を話したいと思います。
差別はどの国でもある。
まずはじめに外見での差別はどこの国でもあります。もちろん日本でもです。
たとえば多くの日本人は白人や黒人を見て「日本語話せないだろうな」とか「日本のルールがわかってないかもしれないな」とか外見で判断することがあると思います。
もちろんそれは悪い意味での差別ではないですが外見を見て人を判断し対応を変えることは広い意味での差別にあたると思います。
まだ日本は嫌だと思っても礼儀として表面上は笑顔でいようとする人が多いと思いますが、物言いがストレートな国の人はあからさまに悪意をぶつけてくる人が多いのも事実です。
人種差別体験
それではここで私の2年弱の旅で受けた人種差別をお話します。
ハンガリーの鉄道での差別
ハンガリーのブダペストからウクライナのキエフまで寝台列車で移動したときに人種差別を受けました。
ハンガリーの寝台列車は3段のベッドになっておりそれぞれ個室になっていて、一人や二人で乗車のときは相部屋になることもあります。
私は先に一人で乗っていて後の駅で若い白人男の二人組が乗ってくるなり私を見て英語で
「うわ!アジア人と相部屋かよ。最悪だ。」
と目の前で言ってきました。
そして、横に座ってきたのですがFワードを交えながら
「なんでアジア人と一緒なんだよ!」
とずっと言っていました。その男の友達は
「アジアも色々な国がある。中国、台湾、ベトナム、韓国、日本とか」
と言っていましたが、差別した男は
「アジア人なんてどれも一緒だろ」
と言っていました。
そしてその男は乗務員に
「アジア人と相部屋は嫌だから席を変えてくれ!」
とずっと文句を言っていて、電車が混んでなかったのもあり要求が通ったのか男二人は別の席に移っていきました。
私自身ここまであからさまで酷い差別は今まで体験したことがなかったので、怒りや悲しみなど様々な思いがこみ上げてきました。
日々の細かい差別
上記のようなあからさまな差別は滅多に受けないですが、日々の細かい差別もあります。
例えば
・観光客の多い場所でアジア人だけ露骨に不機嫌な態度になる人。
・中国人の発音をからかう「チンチャンチョン」
特にチンチャンチョンは誰が言い出したんだってくらい世界中に広まっていてビックリした覚えがあります。
こちらの細かい差別は1、2回では特に気になりませんが、後進国では何十回と言われることもあるのでさすがに気が滅入ってしまい、観光する気すら起きなくなってしまいます。
人種差別より酷い言語差別
旅中に感じたのは外見で判断する「人種差別」よりも言葉を話せない「言語差別」のほうが酷いと感じました。
特に多人種が暮らすフランスやドイツなどでは見た目よりも言語を喋れない人に対してあからさまな態度の変化がありました。
こちらが現地語を喋れないとわかった瞬間に帰れと手で払われたこともありました。
それとは反対にアジア系でも現地語を流暢に話す人には現地人は皆ウェルカムでした。
でも、それは仕方ないんじゃ・・・
私の考えでは言語差別は仕方ないところもあると思います。
諸外国では日本のように少しでもその国の言語を話そうとすると優しくなるようなことはありません。少ししか喋れないと「もう少し話せるようになれよ」というような態度を取られます。
そして英語圏ではない国でもいきなり英語で話しかける旅行者をよくみますが、あれも失礼にあたると思います。
諸外国では日本と同等やそれ以上に英語が話せない国も数多くあります。
そんな中で私は「現地語を話せなくて申し訳ない」という気持ちで英語でやり取りしていたのですが、それでも「なんでこの国の言葉を話さないんだ?」と言われたことは多々あります。
英語圏でない国で英語で話す場合は「英語でも大丈夫?」と聞いてから話すようにしましょう。
外国人はめんどくさい
その国の言葉を話せない人はかなり面倒です。買い物などでも意思疎通をするのに普通の人より時間がかかってしまいます。
なので観光地などでは世界中で通じる英語を話せる店員も多いですが、なぜか日本人旅行者は「英語喋れなくても旅に出よう」とする人が多いのでかなり面倒な客であると言えます。
外国人料金はアリかナシか?
長期旅行者の中には「どれだけ安く買ったか」を自慢する風潮があり、現地人と同じ料金でサービスを受けようとする人がいますが、
上記のように外国人、特に英語もロクに話せない人はかなりめんどくさい客なので、私的には外国人料金は致し方ないものなのでは?と思います。
もちろん5倍10倍の値段が取られるのには納得がいきませんが、1.5~2倍くらいの料金なら払うべきなのかと思ってしまいます。
おわりに
今回は少し暗い話題なのですが、差別についてお話しました。
差別はもちろん悲しいですが、してくる人はやはり心に余裕がない人ですし、世の中には良い人のほうが多いです。
僕の経験からですが最後に残るのは良い思い出ばかりなので塞ぎこまずに、せっかく海外に行ったのなら様々な価値観の人と交流してみましょう!
それじゃっ!
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